志乃ちゃんは自分の名前が言えない(しのちゃんはじぶんのなまえがいえない)
監督:湯浅弘章(ゆあさ ひろあき)
脚本:足立紳(あだち しん)
出演:南沙良(みなみ さら)、蒔田彩珠(まきた あじゅ)
公開日:2018/7
ジャンル:青春
「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」は吃音症の女子高生の新しく始まる高校生活を描いた青春作品です。
監督は鳥取県出身、テレビドラマ「死役所」や乃木坂46さんの複数の作品のプロモーションビデオで監督を務める湯浅弘章さんです。
脚本は鳥取県出身、「嘘八百」や「百円の恋」の足立紳さんです。
また、「許された子どもたち」、「ミスミソウ」の田坂公章さんがプロデュースしています。
吃音症のように周囲とうまく会話できない主人公の女子高生役を東京都出身、「愛はどこにも消えない(21世紀の女の子)」に出演されたり、雑誌「nicola」の専属モデルとして活躍されていた南沙良さんが演じています。
主人公と関わる少し変わったところのある女子高生役を神奈川県出身、「ゴーイング マイ ホーム」や「万引き家族」に出演されている蒔田彩珠さんが演じています。
その他、萩原利久さん、渡辺哲さんといった方々が出演されています。
押見修造さんの同名コミックが原作です。
あらすじ
鳥のさえずりが聞こえる午前7時前、ベッドから手を伸ばし目覚まし時計のアラームを解除する。ベッドから抜け出して制服に着替える大島志乃(おおしま しの/南沙良)は今日、高校入学式を控えた女子高生です。鏡で身だしなみを確認し、そして自己紹介の練習をして家を出ます。自転車をひきながら登校しているときも志乃は自己紹介の練習です。入学式が終わり、喧騒で包まれた教室に戻っても、志乃は1人、自分の席で自己紹介の練習です。
そして、担任の小川先生(山田キヌヲ)が教室に入ってきて、最初のホームルーム、自己紹介が始まります。
最初に、担任の進行を無視してお調子者の男子生徒、菊池(萩原利久)が勝手に自己紹介を始めます。
その後、何人かの生徒が自己紹介を始めていきます。ありきたりな自己紹介の中で、岡崎加代(蒔田彩珠)と名乗る女子生徒がそっけない感じで自己紹介を終えます。印象に残りそうな生徒でしたが、志乃はそれどころじゃありません。
その後も何人かの生徒が自己紹介を終えて、ついに志乃の番です。しかし志乃は自己紹介を始めようとしません。先生に催促され、みなの視線が集中します。それでも志乃は最初の言葉が発せられません。
志乃は涙目になっていきます。菊池は志乃のその様子を茶化します。クラスの他の生徒も志乃のおかしな様子に笑ってしまいます。岡崎だけが気にしていない様子です。
志乃はうまく話せない、特に母音から始まる場合、しゃべろうとしても最初の言葉から詰まってしまいます__
感想
悩みを持つ思春期の少女を描いた青春作品です。作品中では病状が明言されていませんが、吃音の症状をもっているため、周囲とスムーズなコミュニケーションがとれない生徒が主人公です。「惡の華」や「ぼくは麻理のなか」の作者の作品ということで、不安を覚え、期待を抱き、着地点が見えない中で物語が進行していきましたが、とても満足のいく作品でした。
原作は未読なのですが、個性ある登場人物を演じきる主演の方々と、漫画では表現が受け手の想像に委ねられてしまう音楽の部分も、本作品では効果的に表現されているのではないかと感じました。監督が乃木坂46さんのPVを手がけているということが大きなメリットになっていると思います。
岡崎加代の思考の過程をもっと知りたいと思ってしまいました。もともとクールでサバサバした人物なのか、でもデュエット中はとても優しそうであり、結末を含めて気になった人物です。
♪あの素晴らしい愛をもう一度
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