恋と嘘(こいとうそ)
監督:古澤健(ふるさわ たけし)
脚本:吉田恵里香(よしだ えりか)
出演:森川葵(もりかわ あおい)
公開日:2017/10
ジャンル:恋愛
「恋と嘘」は自由恋愛が禁止された国がパートナーを斡旋する社会で、1人の女子高生が政府が決めた男と幼馴染の男との関係を通して自身の気持ちを見つめなおす恋愛映画です。
監督は東京都出身、「ルームメイト」、「青夏 きみに恋した30日」の古澤健さんです。
脚本は神奈川県出身、「センセイ君主」、ドラマ「花のち晴れ〜花男 Next Season〜」の吉田恵里香さんです。
主人公の平凡な女子高校生役を愛知県出身、「おんなのこきらい」やテレビドラマ「テディ・ゴー!」に出演されている森川葵さんが演じています。
他に北村匠海さん、佐藤寛太さんといった方々が出演されています。
ムサヲさんの同名タイトルの漫画が原作です。
あらすじ
教会で誓いを交わす2人の若い男女、この社会では若年層での結婚が当たり前となっています。
それは超・少子化対策法案によるものです。16歳の誕生日を迎えると、政府公認夫婦斡旋通知が送られてきます。そこには少子化対策委員会が遺伝子情報をもとに斡旋したパートナーの情報が記載されています。
その法案を無視して自由恋愛をしても罰則はありませんが、政府婚は手当ても厚く、政府が斡旋したパートナーとの結婚が当たりまえのことになっています。
16歳の誕生日を間近に控えた女子高生の葵(あおい/森川葵)は、幼馴染の男子高生の司馬(しば/北村匠海)と散歩しています。すれ違う女性が司馬のことを見て格好いいと羨望の眼差しを向けてくるため、隣にいる葵も鼻が高いです。
司馬は幼稚園の頃に聞いた葵の夢を今でも覚えています。お姫様になりたいという葵の夢、幼稚園のお遊戯会で2人はファーストキスを交わした思い出があります。
9月16日水曜日の葵の誕生日、その前日の夜、家族と些細な前夜祭を過ごした葵はソワソワしてしまいます。すると、司馬から会えないかと呼び出されます。
葵は司馬に、明日出会うはじめましてのパートナーのために挨拶の練習相手を司馬にお願いします。しかし、練習中、突然、司馬から告白されて驚いてしまいます。
葵が戸惑っている間にも時間は進み、日付が変わります。すると、葵のパートナーとなる男、高千穂蒼佑(たかちほ そうすけ/佐藤寛太)が花束を持って2人の前に現れます__
感想
少子化問題が叫ばれる昨今の情勢を利用して、独特な設定を持つ世界の三角関係を描いた恋愛作品です。
当人が誕生日にパートナーを知ることになるのはいいのですが、相手はどのタイミングで知っているのだろうかという疑問、どうしてタクシーを使用しないのかという疑問、お役所の公務員さんの仕事の謎、と雑に感じてしまう部分が多かったです。
しかし、葵の素直で懸命な姿、司馬の健気で優しい姿、蒼佑のクールで男気がある姿と、登場人物の魅力は満載でした。純粋が故に残酷に感じてしまうシーンもありますが、御伽噺のように優しい世界や、最後まで約束を果たそうとしていた蒼佑の矜持が特によかったです。本当の幸せとは考えされる一方で、政府婚で幸せになれるというテーマも否定しきれていない展開も個人的に合いました。
当初の期待より楽しく観賞できた作品です。
この国は御伽噺の世界より優しい
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