映画 ~ ミッドサマー ~




ミッドサマー
原題:Midsommar
監督:アリ・アスター(Ari Aster)
脚本:アリ・アスター
出演:フローレンス・ピュー(Florence Pugh)
公開日:2019/7(2020/2)
ジャンル:サスペンス




「ミッドサマー」はスウェーデンの夏至祭に赴いた学生たちが、そこでのカルト的な出来事に蝕まれていく様子を描いたアメリカとスウェーデン合作のサスペンス・ホラー映画です。

監督・脚本はアメリカ出身、「ヘレディタリー/継承」のアリ・アスターさんです。

家族を失い精神的に不安定になっている女子大生役をイギリス出身、「ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語」やドラマ「リトル・ドラマー・ガール 愛を演じるスパイ」に出演されているフローレンス・ピューさんが演じています。

その他、ジャック・レイナーさん、ヴィルヘルム・ブロングレンさん、ビョルン・アンドレセンさんといった方々が出演されています。



あらすじ


大学生のダニー・アーダー(フローレンス・ピュー)は精神的に不安定になっていました。もともと抗不安薬を服用していたことに加え、最近、同じく精神に問題を抱えていた妹のテリーが両親を巻き添えに無理心中を図り、ダニーは家族を1度に失ってしまいました。

ダニーの恋人のクリスチャン(ジャック・レイナー)は、彼女のことを若干重荷に感じつつも、彼女の力になりたいと寄り添ってくれます。

クリスチャンの友人であるペレ(ヴィルヘルム・ブロングレン)が地元の特殊な祭事に招待してくれるということで、ダニーは当初男友達だけで計画していた旅行にダニーも誘います。行き先はスウェーデンのヘルシングランド、そこで夏至祭が開催されます。

旅行は6月半ばから7月前半の2週間の予定です。クリスチャンの友人のマーク(ウィル・ポールター)は軟派なところがあり、クリスチャンの負担になっているダニーが旅行に来ることを歓迎はしていません。もう1人の友人のジョシュ(ウィリアム・ジャクソン・ハーパー)は夏至祭を論文の材料にすることを期待していて、ダニーに興味を抱いていません。

こうして5人はペレの先導のもと、彼の故郷であるホルガに到着します。そこは幻想的な雰囲気に包まれていました。そして、そこで待ち受けていた祭事は、彼らの想像を絶するものであり、そして、彼らにもその影響が及ぶことになります__



感想


暗いイメージがつきもののホラー映画とは一線を画す、白装束や祭事といった明るいイメージを狂気に繋げる独特な作品です。

気味が悪い、気分を害するという怖いもの触れたさの魅力と、異文化や慣習に対して常識とは何なのかを考えさせられる部分は良かったです。

しかし、序盤から話の進み方がまどろっこしく感じてしまいます。たとえ物語の結末のために必要な要素だったとしても、全体的に間延びした感覚を覚えます。また、異文化を主張するには抽象的すぎておもしろくなくなってしまっているように感じます。未開の地でもなく、メルヘンの世界でもなく、ディストピアでもありません。教育や医療や科学のレベルもはっきりしない、よくわからない地域という設定が好みに合いませんでした。話としては細部や背景が表現できる長編小説を媒体としたほうが楽しめる気がします。









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