映画 ~ 孤島の王 ~




孤島の王(ことうのおう)
原題:Kongen av Bastøy
英題:King of Devil's Island
監督:マリウス・ホルスト(Marius Holst)
脚本:デニス・マグヌッソン(Dennis Magnusson)
出演:ベンヤミン・ヘールスター(Benjamin Helstad)
公開日:2010/12(2012/4)
ジャンル:サスペンス




「孤島の王」は孤島に隔離されたノルウェーの少年矯正施設で生じる事件を描いたサスペンス映画です。

監督はノルウェー出身、「Cross my Heart and Hope to Die」のマリウス・ホルストさんです。

脚本はスウェーデン出身、「Lords of Chaos」のデニス・マグヌッソンさんです。

新入りとして施設にやってくる反抗的な青年役をノルウェー出身、「CAVE ケイブ」に出演されているベンヤミン・ヘールスターさんが演じています。

その他、トロン・ニルセンさん、クリストッフェル・ヨーネルさん、ステラン・スカルスガルドさんといった方々が出演されています。

ノルウェー、フランス、スウェーデン、ポーランドの合作品であり、実際に発生した事件を参考に製作されています。


あらすじ


ノルウェーにあるバストイ島では1900年から1953年まで、非行少年のための矯正施設が存在していました。

1915年、2人の青年が船で矯正施設に送り込まれます。エーリング(ベンヤミン・ヘールスター)とイーヴァル(マグヌス・ラングレーテ)は新入りとしてC寮への所属となります。

2人はそこでの厳格なルールの説明を寮長のブローテン(クリストッフェル・ヨーネル)から受けます。2人はすぐに乱雑に扱われます。そこでは、エーリングはC19、イーヴァルはC5と番号で呼ばれることになります。

C寮のリーダーはオーラヴ(トロン・ニルセン)です。C1と呼ばれています。彼は3週間後に卒院する予定です。

エーリングは脱走を試みようとします。そして、イーヴァルは寮長との関係でトラブルを抱え込むことになります。これは実話に基づく物語です__



感想


ノルウェー産のサスペンス映画です。雪の白い風景、青い制服を着た青年たち、矯正所という厳格な場所、荘厳と静寂と閉塞感が入り混じった雰囲気が北欧作品らしいです。

矯正施設に閉じ込められた青年たちが大人たちの都合という社会の不条理に対して抵抗しようとします。青年たちの過去の背景はほとんど描かれていません。よって、矯正施設の中の理不尽に対して青年たちを応援する目線に自然となり、物語の中でカタルシスが生まれ楽しめます。冷静に考えると、社会で法を犯した青年たちにルールを遵守させるようにすることが施設の目的であり、反抗的な主人公を応援するのもおかしな話となるのですが、うまく描いています。

真人間とはどのような人間なのか、社会の不条理と大人の都合、青年の葛藤や友情を交差させたいい作品です。









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