映画 ~ オマールの壁 ~




オマールの壁(おまーるのかべ)
原題:عمر‎‎
英題:Omar
監督:ハニ・アブ・アサド(Hany Abu-Assad)
脚本:ハニ・アブ・アサド
出演:アダム・バクリ(Adam Bakri)
公開日:2013/5(2016/4)
ジャンル:ヒューマン




「オマールの壁」は、パレスチナ・イスラエル問題と1人の青年を描いた作品です。分離壁を行き来するパレスチナ自治区の青年を描いています。

監督・脚本はイスラエル出身、パレスチナ出生のハニ・アブ・アサドさんです。他の監督作品に「エルサレムの花嫁」等があります。

主人公の男性役をイスラエル出身、パレスチナ出生、「オフィシャル・シークレット」にも出演されているアダム・バクリさんが演じています。

その他、主人公が想いを寄せる女性役でリーム・リューバニさん、主人公の幼馴染役でサメール・ビシャラットさんが出演されています。

本作品は2013年にカンヌ国際映画祭で特別審査員賞を受賞しています。



あらすじ


パン屋で働く青年、オマール(アダム・バクリ)は両親と妹、弟の5人家族です。パレスチナの分離壁の向こう側には幼馴染のアムジャド(サメール・ビシャラット)、タレク(エヤド・ホーラーニ)、そして、オマールが想いを寄せるナディア(リーム・リューバニ)がいます。

タレクは反占領を訴える組織のパイプ役です。ナディアはタレクの妹です。オマールは分離壁にあるロープを登って壁の向こう側へと移動します。

オマールはタレクとアムジャドと射撃の練習をします。イスラエル兵に抵抗するためです。イスラエル兵の存在は彼らの行動の自由を制限します。郊外を歩いているだけで、呼び止められ、尋問を受け、程度の低い嫌がらせを受けてしまうことがあります。

来る日、タレクの指示のもとオマールはアムジャドと共に、イスラエル兵の駐屯基地に向かいます。オマールは運転役です。そして、アムジャドが銃を構えます__



感想


日本と離れた西アジアの作品です。友情や愛情といった感情は離れた場所であろうと共通であると登場人物に共感する一方で、社会や文化の違いがもたらす複雑な障壁に絶望感を覚えます。

主人公のアダム・バクリさんが見た目も生き様も素敵です。ただし、主人公の性格に関して、あまりにも自己犠牲の精神が強すぎた部分は私には合いませんでした。

苦難の恋物語に、パレスチナ問題と分離壁をうまく融合させた特色ある作品だと思います。










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