トーク・トゥ・ハー
原題:Hable con ella
英題:Talk to Her
配給:ソニー・ピクチャーズ・クラシックス(ギャガ)
監督:ペドロ・アルモドバル(Pedro Almodóvar)
脚本:ペドロ・アルモドバル
出演:ハビエル・カマラ(Javier Cámara)、ダリオ・グランディネッティ(Darío Grandinetti)
公開日: 2002/3(2003/6)
ジャンル:ヒューマン
「トーク・トゥ・ハー」はこん睡状態の女を想う看護師の男と記者の男の交流を描いたヒューマン映画です。
監督・脚本はスペインの巨匠、スペインの映画賞だけでなく海外の数々の映画賞の受賞経験をもつ、「私が、生きる肌」等のペドロ・アルモドバルさんです。
主人公の看護師役を、スペイン出身、「「僕の戦争」を探して」といった作品に出演されているハビエル・カマラさんが演じています。
主人公の記者役を、アルゼンチン出身、「人生スイッチ」といった作品に出演されているダリオ・グランディネッティさんが演じています。
他に、レオノール・ワトリングさん、ロサリオ・フローレスさんといった方々が出演されています。
本作品は2003年にアカデミー賞の脚本賞を受賞されています。
あらすじ
舞踏公演の観賞で偶然席が隣り合わせになった二人の男性がいます。ベニグノ(ハビエル・カマラ)とマルコ(ダリオ・グランディネッティ)です。ベニグノは看護師として働いています。仕事に熱心に取り組み、プライベートでトラブルを抱える同僚からの夜勤交代を頼まれても、嫌な顔をせずに引き受けます。
ベニグノはこん睡状態にある女性患者、アリシア(レオノール・ワトリング)を看ています。先日の舞台公演が感動的だったこと、隣にいた男性客(マルコ)が感動のあまり涙を溜めていたこと、贈り物としてピナ・バウシュのサインを用意したこと、そして、アリシアがまた踊れように願っていることを沈黙のアリシアに語りかけています。
マルコは記者として働いています。ある日、自宅でトレーニングをしながらテレビ番組を観ていたところ、生放送中に司会者ともめている女性、リディア(ロサリオ・フローレス)の姿が目に留まります。
リディアは女性闘牛士として注目されていましたが、プライベートの件を持ち出されたリディアが番組に抗議していました。マルコはその様子を見てリディアの記事を書きたいと彼女に接触します。
マルコとリディアはその後、距離を縮めていくのですが、とある事件が発生してしまいます。マルコはそこでベニグノと再会します__
感想
ペドロ・アルモドバルさん監督の作品です。「私が、生きる肌」が衝撃的だったこともあり、期待して観賞しました。
時系列がバラバラであり、後から判明する出来事に不穏・不快な空気を感じることもあります(それが良くも悪くもあります)。
音楽やダンス、サイレント映画といった芸術要素が作中のアクセントとして散見される点が印象に残りました。
人の業や儚さは本作品でも色濃く描かれています。同姓間と異性間、一方的な想いと相手を尊重する愛、友情と愛情といったものが対比されながらも、短時間でまとめられている作品だと感じました。
映画全体の尺としては適当だと思いましたが、個人的にはマルコの視点により多くの時間をかけて、彼の感情の移ろいが明確だったほうがスッキリした気がします。
また、アリシアを演じたレオノール・ワトリングさんはこん睡状態は麗しく、そうでないときは可愛いかったです。
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