僕はイエス様が嫌い(ぼくはいえすさまがきらい)
配給:ショウゲート
監督:奥山大史(おくやま ひろし)
脚本:奥山大史
出演:佐藤結良(さとう ゆら)、大熊理樹(おおぐま りき)
公開日:2019/5
ジャンル:ドラマ
「僕はイエス様が嫌い」は都会から雪国にあるミッション学校に通うことになり、環境の変化に戸惑う小学生のもとに小さな神様が現れたことから生じる物語です。
監督・脚本は東京都出身の奥山大史さんです。他の監督作品に、大竹しのぶ さんが主演の短編映画「Tokyo 2001/10/21 22:32~22:41」等があります。
主人公の小学生役を佐藤結良さん、主人公のよき友人役を大熊理樹さんが演じています。
奥山監督は本作品でサンセバスチャン国際映画祭の最優秀新人監督賞を受賞されています。
あらすじ
小学生の星野由来(ほしの ゆら/佐藤結良)は父親が運転する車で祖母の家に向かっています。外には雪景色が広がっています。
由来は小学5年生です。東京に住んでいましたが、父親と母親と一緒に雪国に引っ越すことになりました。2学期がもうすぐ終わろうとしています。
行き先は祖母のところです。祖父はすでに亡くなっています。祖母の家にあるレコードや、祖父が空けた穴のある和室の障子が由来は気になります。
転校先の小学校はミッション系の学校でした。朝礼の後には礼拝があります。算数の授業で平行四辺形の面積を求めたり、休み時間には男子はサッカーで、女子はフラフープで遊んだりは普通です。
しかし、環境の変化に由来は戸惑ってしまいます。先生は普通の学校だと言うけれども、由来にとっては普通じゃない学校です。
少しずつ生活に慣れようとしていた由来、しかし、気の許せる友達がいません。そんな折、お祈りを捧げていた由来の前に小さな神様が現れます__
感想
祈りとは何か、社会の不条理とどう向き合っていくか、偏見や固定観念のない子供を主人公に、邦画では珍しい?宗教要素を取り入れた作品です。
上映時間がコンパクトにまとまっているため、とても観賞しやすかったです。主人公と友人のやり取りもよかったです。雪国が舞台で白い雪の風景が印象的です。そして、雪を扱う寒色系の邦画らしく、目を背けたくなるシーンもあります。
個人的には神社で何をお祈りしたのか、どうしてサッカーを途中で放棄したのか、といった部分は具体的に描かれていたほうが、その後待ち受ける展開に入り込めたかなと思います。
日々の生活とは異なる奇跡のような出来事を祈るのか、日々の生活の大切さを祈るのか、信仰心は人それぞれだなと改めて思いました。日本人は確かに他国と比較して宗教を身近に感じられないかもしれませんが、食事の前にいただきますとするあたりは信心深いなと思っています。
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