映画 ~ ジェーン・エア ~




ジェーン・エア
原題:Jane Eyre
配給:フォーカス・フィーチャーズ(ギャガ)
監督:キャリー・ジョージ・フクナガ(Cary Joji Fukunaga)
脚本:モイラ・バフィーニ(Moira Buffini)
出演:ミア・ワシコウスカ(Mia Wasikowska)
公開日:2011/3(2012/6)
ジャンル:恋愛




「ジェーン・エア」は、男性優位な意識が残るヨーロッパ貴族社会での、苦難と向き合い幸福と自由を求める女性の物語です。家庭教師として雇われた先の雇用主との恋愛模様が描かれています。

イギリスの小説家、シャーロット・ブロンテさんの同名小説が原作であり、本作品以外にも数回にわたって映像化されています。

監督はアメリカ出身のキャリー・ジョージ・フクナガさんです。他の作品に「007 ノー・タイム・トゥ・ダイ」、「闇の列車、光の旅」があります。

脚本はイギリス出身のモイラ・バフィーニさんです。他の作品に「ビザンチウム」、「英国総督 最後の家」があります。

主人公役をオーストラリア出身、「ディファイアンス」や「アリス・イン・ワンダーランド」に出演されているミア・ワシコウスカさんが演じています。



あらすじ


雨が降る中、一人荒野を歩くジェーン・エア(ミア・ワシコウスカ)、息も絶え絶えになりながら歩き続け、偶然見つけた建屋の前で意識を失います。

その家の主人(ジェイミー・ベル)がジェーンを発見し、妹二人を呼び、毛布をかけたり、ミルクを用意したりして介抱します。ジェーンは苦難の連続だった過去を回想します。


それは大きな屋敷にいたときの記憶です。ジェーンは孤児でした。両親を早くに亡くしていて、母親が夫の妹だったことからリード叔母さん(サリー・ホーキンス)のもとに引き取られています。

しかし、そこでのジェーンの待遇は決して幸福なものではありませんでした。リード叔母さんの息子と仲が悪く、それが原因でリード叔母さんとも険悪な状態になり、軟禁されることもありました。

そして、ジェーンは寄宿学校へと放り出されることになります。しかし、理不尽な規制と罰則が多く、そこもジェーンにとっては厳しい環境でした。唯一の救いはヘレンという友人ができたことです。しかし、それでも過酷な運命はジェーンに試練を与え続けました。

成長したジェーンは寄宿学校を離れ家庭教師となります。そして、ソーンフィールド邸の当主であるエドワード・ロチェスター(マイケル・ファスベンダー)と出会うことになります__


感想


イギリスの綺麗な田園風景と芯の強い魅力的な女性の行動が楽しめる作品です。男女平等という概念が乏しい19世紀の名作小説ということで、当時はより鮮烈な作品だったと思われます。

原作は未読ですが、恐らく尺の限られた映画にするために、端的にされたシーンがいくつもあるのではと感じてしまったことが残念です。寄宿学校での出来事はあまりに淡白で、また、主人公が雇用先の主人のどこに惹かれたかのかが共感できませんでした。

色鮮やかな衣装や風景では決してないのですが、綺麗だと思える映像はとても好印象です。雰囲気だけでも楽しめます。ただし、その観点から見る場合は本作品の尺が長いと感じてしまうため、バランスが難しいなと思います。







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