サプライズ
原題:You're Next
配給:ライオンズゲート(アスミック・エース)
監督:アダム・ウィンガード(Adam Wingard)
脚本:サイモン・バレット(Simon Barrett)
出演:シャーニ・ヴィンソン(Sharni Vinson)、AJ・ボーウェン(A. J. Bowen)
公開日:2011/9(2013/11)
ジャンル:サスペンス、スリラー
「サプライズ」は、両親の結婚35周年記念日を祝うために集まった4人の子供とそのパートナーの計10人のもとに、アニマルマスクをかぶった複数の殺人者が現れ、一人ひとりと惨殺されていくスリラーサスペンス映画です。
監督はアメリカ出身のアダム・ウィンガードさんです。ハリウッド版「Death Note/デスノート」の監督です。
脚本はアメリカ出身のサイモン・バレットさんです。脚本以外にも他作品で俳優やプロデューサーを務めたりします。「ザ・ゲスト」でもアダム・ウィンガードさんとタッグを組んでいます。
次男の恋人役となる主人公を演じたのはシャーニ・ヴィンソンさんです。オーストラリア出身で俳優業以外にもモデルやダンサーとして活躍されています。次男役を「ザ・ゲスト」にも出演しているAJ・ボーウェンさんが演じています。
あらすじ
閑静な住宅、男女の営みを終えてシャワーを浴びるために出て行く男、女は下着をはいてリビングへと向かいます。窓から気配を感じた女、気のせいだと思い、音楽CDをセットした後で飲み物を用意します。
男がシャワーを終え、リビングに向かいます。すると窓に赤い文字で落書きが書いてあるのに気づきます。
“YOU'RE NEXT”
そして、床には女が大量の血を流して倒れていました。慌てて振り返ると、羊のアニマルマスクをつけた黒ずくめの人間がナタを振り上げ__
周囲に何もない静謐な風景、1台の白い車がどこかに向かっています。車に乗っているのは年配の男、ポール(ロブ・モラン)と女(バーバラ・クランプトン)の二人です。
車内では、お隣さんが学生と不倫して妻が出て行ったといった噂話に花を咲かせています。
たどり着いた先は改築したばかりの別荘でした。二人が中に入ろうとすると、入口の鍵が開いていました。中には誰もいません。改築業者が鍵をかけ忘れたのだろうと、ポールはそのまま中に入り、二人で家の中を整理しようとします。
夜道を走る車、二人の男女が別荘に向かっています。男の名前はクリスピアン(A・J・ボーウェン)、ポールの次男坊です。ポールは民間軍事企業のKPGのマーケティングを退職し、資産をたくさん持っています。母親は療養中ということです。クリスピアンは大学で研究をしている身分ですが、研究はうまく進んでいません。同乗者のエリン(シャーニ・ヴィンソン)はクリスピアンの恋人です。エリンはクリスピアンの両親に挨拶ができることを楽しみにしているようです。
部屋の掃除をしている母親、すると、天井から物音が聞こえます。ポールが見えたため、2階にいたかと尋ねますが、ポールは地下室にいたと答えます。
足音が聞こえたと不安になる母親、ポールは母親をいったん外に逃がし、単身、2階へとあがっていきます。
寝室で物音がしました。部屋の扉を開けようとすると後ろから突然、肩をつかまれます。
肩をつかんだのは別荘に到着したクリスピアンでした。何事もなさそうだと二人は一緒に階下に降ります。しかし、扉の奥には__
ポールには次男のクリスピアンを含めて3男1女の成人した子供たちがいます。前入りしたのはクリスピアンだけで、他の兄弟は明日到着するようです。明日は両親の35周年の結婚記念日です。
クリスピアンは兄弟に長く会っていないようですが、きっとおもしろくなると、明日になればわかると、エレンに伝えます。
その夜、母親が飲み物をとりにリビングにいました。母親は気づきませんでしたが、窓ガラスには狐のマスクをかぶった人が映っていました。
翌日、長男のドレイク(ジョー・スワンバーグ)とその妻であるケリー(マーガレット・レイニー)、長女のエイミー(エイミー・サイメッツ)とその彼氏であるタリク(タイ・ウェスト)、そして、三男のフィリックス(ニコラス・トゥッチ)とその彼女であるジー(ウェンディ・グレン)が集まり、その夜、10人での食事会が開催されます。
しかし、その食事会には、羊や虎や狐のマスクをかぶった予期せぬ訪問者が乱入してきます__
感想
次々と登場人物が殺されていくスプラッター系の作品です。冒頭のシーンも含めて20人も登場人物はいないのですが、テンポよく人が消えていきます。舞台は別荘で、アニマルマスクの武器もボウガンやナタといった類であり、そこまで残酷なスプラッターシーンはないように思います(犯人は別にして、銃社会なら別荘に銃が一丁くらいあってもいい気がしますが)。
何より本作品では孤軍奮闘する主人公のエリーが魅力的でした。突然の訪問者の恐怖に関しては、「ファニーゲーム」のような徹底的なものもいいのですが、本作品や「ドント・ブリーズ」のような逆サプライズ的な作品のほうが爽快感はあります。
ストーリーに意義を求めないほうがいいと思います。アニマルマスクは映画的な演出です。殺すつもりなら最初からマスクなんてしないほうが視界が広いですし、演出的にそのほうが不気味だからという理由だけのように思えます。
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