彼方のアストラ(かなたのアストラ)
作者:篠原健太(しのはら けんた)
出版社:集英社
掲載誌:少年ジャンプ+
巻数:全5巻(2016/7 ~ 2018/2)
「彼方のアストラ」は近未来を舞台に、惑星キャンプに向かう予定だった8人の高校生とその妹1人が、キャンプ地到着直後に謎の球体に呑み込まれ宇宙の彼方に遭難しながらも、仲間と協力して生還を目指していくSFアドベンチャー作品です。
作者の篠原健太さんは千葉県出身で、他の著書に、週刊少年ジャンプで5年間連載し、テレビアニメ化もされている「SKET DANCE」といった作品等があります。
本作品は、「このマンガがすごい! 2019 オトコ編」で3位を獲得しています。
あらすじ
西暦2063年、惑星マクパへの5日間の惑星キャンプ旅行に出かけるケアード高校2年B組に所属する女子学生、アリエス・スプリング、彼女は宇宙旅行に出かけるため、その日の朝、母親との挨拶を交わし、宙港へと向かいます。
その道中、アリエスは掏りにあってしまいます。
すると、電動一輪(ユナイク)で即座にその場から離れようとする犯人を追いかける一人の男性が現れます。
男性は驚きの身体能力で犯人を捕まえ、アリエスのバックを無事に取り返します。彼の名前はカナタ・ホシジマ、偶然にもアリエスと同じ惑星キャンプを共にするメンバーでした。
宙港に到着したアリエスはそこで宇宙旅行を共にするケアード高校B5班のメンバーと出会います。
まずは、映像記憶能力を持つアリエス、抜群の運動神経と強いリーダーシップを持つカナタです。
そして、生き抜くための協力は惜しまないが、馴れ合いは嫌いだと孤高にあろうとするウルガー、政治家の親を持つ工作が得意な美術大学志望のルカ・エスポジト、特技はないと自称する引っ込み思案なおさげに眼鏡のユンファ・ルー、イケメンで博識だがどこか独特の空気を持つシャルス・ラクロワ、科学者の父を持つザック・ウォーカー、病院の跡取り娘でザックの幼馴染であるキトリー・ラファエリの6人です。
更にB5班に与えられた課外授業における特別課題としてキトリーの妹である10歳のフニシア、計9人が班員として行動を共にすることになります。
無事に惑星マクパに到着して、下船した9人、彼らの下船を確認後、宇宙船は5日後に迎えに来るという言葉を残して出発します。
早速、小屋(ロッジ)に移動しようとする9人、しかし、その途中に得体の知れない大きな球体に出くわします。
すると、その球体が次から次へと彼らを吞み込んでいこうとしていきます。
必死に逃げるメンバーたちでしたが、全員がその球体に吸い込まれてしまいます。
気づいたときには彼らは皆、宇宙空間に放り出されていました。
偶然近くにあった宇宙船に何とか避難した9人、しかし、その宇宙船は遥か彼方、5千12光年離れた位置に存在していました。
宇宙で遭難したという状況に絶望する9人、しかし、彼らは何とかして力を合わせて帰還しようと、遥か彼方に存在する宇宙船アストラ号に乗り、宇宙でのサバイバル生活を決意し、冒険に挑みます__
感想
宇宙に遭難してしまうSFサバイバルアドベンチャーの話、「SKET DANCE」の作者ということでギャグとシリアスもバランスよく、様々な面で楽しめる作品です。
魅力的な仲間と協力して冒険するという大きな柱はもちろん、主人公たちを宇宙空間へと追いやった球体の謎といったミステリー要素、様々な特徴を持った惑星でのサバイバルの様子といったアドベンチャー要素もあり、何より無駄なく5巻にまとめられている点が読みやすいです。
総合的に楽しめますが、ミステリー要素にしてもアドベンチャー要素にしても、突き抜けた魅力があるというわけではないため、過去にどれくらいのSF作品にふれてきたかによって大きく評価が異なってくる作品だと思います。
コメント
コメントを投稿