今際の国のアリス(いまわのくにのありす)
作者:麻生羽呂(あそう はろ)
出版社: 小学館
掲載誌:週刊少年サンデーS 、週刊少年サンデー
巻数:全18巻(2011/04/18 ~ 2016/04/18)
「今際の国のアリス」は日々の生活に虚無感を抱いていた高校生が、突如不思議なデスゲームの世界に迷い込んでしまい、理不尽な世界から抜け出すことを目指したり、生きることの目的を再認識したりししながら、仲間と協力してゲームをクリアしていくサバイバル漫画です。
著者は大阪府出身の麻生羽呂さんです。
ブログで東京~大阪の「600kmマラソンっ!!」の記事がある等、旅好きな方のようです。
本作のスピンオフ作品として黒田高祥さんが作画を担当している「今際の路のアリス(いまわのみちのアリス)」があります。こちらの原作も麻生羽呂さんが担当しています。
また、単行本12巻、13巻、14巻には限定版があり、その特典として一部ストーリーはOVA化もしています。
あらすじ
主人公の有栖良平(ありす りょうへい/通称・アリス)は落ちこぼれの大学受験生です。
できのいい弟の存在により家庭でも居心地が悪く、将来に対する漠然とした不安を抱えながら生活してます。
ある晩、アリスの親友的な存在であるチョージや小学生時代の同級生で高校を中退してバーを経営しているカルベと一緒に遊んでいると、突然大きな花火が打ちあがります。
しかし、その大きすぎる花火の閃光がアリス達を包みこみ、三人は気を失ってしまいます。
アリスたちが気がつくとそこはチョージの経営するバーだったのですが、何十年も放置されていたようなほこりの山や周囲に人の気配が一切しないこと等、様子がおかしいです。
退屈な日々から脱出できたことに当初は嬉々としていたアリスでしたが、日中を楽しんで夜になった段階で、うすうすとこの世界が夢でないこと、様子がおかしいことに正視し始めます。
そのとき、近くでにぎやかな音がしていることに気づきます。
アリスたちは誰かがいることを期待してその音に吸い寄せられると、そこは無人で誰が用意したか不明な装飾や出店のあるお祭り状態の神社でした。
そして一人の女性が現れて、アリスたちにこう言うのです。
あなた達はすでに、アイツらの「げぇむ」に乗ってしまった…!!
もし、この世界をまだ夢か何かだと思っているのなら…
そのままだと、死ぬわよ!!
感想
絵とキャラクターの魅力、そして理不尽な様々な種類のげぇむと、今際の国の謎が気になるという点で、デスゲーム系の作品でもかなり好きな作品となっています。
げぇむ以外に、どう生き残るかではなく、どう生きていくかに焦点をあてており、主人公のアリスを中心として数多くのキャラクターがそれぞれの考えを述べる場面が用意されているため、味方でも敵でも使い捨ての印象がないことがキャラクターの魅力を引き上げていると思います。
げぇむはトランプのスートで種類、数字で難易度が決まっています。
「頭脳系」のダイヤ、「肉体系」のスペード、「協力系」のクローバ、「心理系」のハートとなっています。
個人的にはダイヤの頭脳戦とハートの心理戦が好きな傾向にあるのですが、満足のいくゲームが多いです。
(ちょっと時間をかけすぎと感じるゲームも中にはあります)
そして、主人公が参加するげぇむとは別にスピンオフ的な番外編としても色々なげぇむの様子が描かれます。
これは物語の後で登場する主要人物や、すでに登場した人物の過去を補足する意味合いが大きいと思います。
しかしそういった意味合いの他にも、もしそのゲームに主人公が参加していたのであれば、主人公の性格的に恐らくクリアできないだろうなというゲームを、スピンオフの形で紹介することができます。
そうすることで、主人公を退場させなくとも様々なゲームを読者が楽しめますし、また、主人公の影武者的なキャラクターがどんな顛末を迎えるかを楽しむことができます。
1番好きなのは、ゲームの内容と主要人物二人のやり取りからダイヤのキングなのですが、読後時間が経っても覚えているゲームがたくさんあるのがそれだけおもしろかったということだと思います。
これは物語の後で登場する主要人物や、すでに登場した人物の過去を補足する意味合いが大きいと思います。
しかしそういった意味合いの他にも、もしそのゲームに主人公が参加していたのであれば、主人公の性格的に恐らくクリアできないだろうなというゲームを、スピンオフの形で紹介することができます。
そうすることで、主人公を退場させなくとも様々なゲームを読者が楽しめますし、また、主人公の影武者的なキャラクターがどんな顛末を迎えるかを楽しむことができます。
1番好きなのは、ゲームの内容と主要人物二人のやり取りからダイヤのキングなのですが、読後時間が経っても覚えているゲームがたくさんあるのがそれだけおもしろかったということだと思います。
大した理想ね…。
けれど…、
実現しない「理想」は、
ただの「幻想」よ
私は、
そうは思わないよ。
コメント
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